中学の同級生が不動産会社を経営しているので、不動産売却査定が必要になった時は、彼のところに頼むつもりでした。
彼は、若い頃は一緒に良く遊んだ仲間の一人です。
大学を卒業してすぐに中堅不動産会社に入社し、そこでの好成績が認められて、大手の同業者にヘッドハンティングされ、そこでもトップの成績だったのでトントン拍子に出世しましたが、管理職ではなくて、常に現場に出ていたいと言って早期退職し、自分で不動産会社を起こしたなかなか気骨のある男です。
仲間の誰もが家を売る時、買う時に 彼の世話になりました。
私はずっと故郷を離れて社宅住まいで、彼と商売上での付き合いは一切ありませんでした。
しかし 不動産関係で何かのあった時には彼に相談しようという安心感はありました。
故郷の両親が老齢になり、今すぐではないにせよ、いずれ今の土地家屋を私が相続することになるので、今年の忘年会の折、不動産屋の彼に 両親の家がいくらで売れるか 聞いてみようと思いました。
若い頃は 彼はよく我が家にも遊びに来て 私の両親の事もよく知っています。
酒の席での不動産売却査定なので当てにはなりませんが、彼はすぐその場で答えてくれました。
それが、実際に両親の家のあたりで売りに出されている物件の価格と比べて意外なほど安かったので、改めて理由を尋ねると、今教えたのは不動産売却価格で、販売価格には ここに不動産屋の手数料やなんやかんやがプラスされるからぐっと高くなるのだと教えてくれました。
そして小さな声で お前の場合は 特別、不動産販売価格で お前のオヤジの家をオレが買ってやる。
つまり、不動産売却査定と不動産販売額が同じだよ、と付け加えました。
いつまでも彼の酔いがさめないことを祈りました。